コーポレートブランドは商材も含めた企業そのもののイメージのことであり、その戦略をコーポレートブランディングと呼びます。コーポレートブランドを確立できれば、企業が存在する理由を消費者に伝えられるのです。
今回は、コーポレートブランドについての基本的な知識やメリットについて解説していきます。コーポレートブランドの確立・変更を考えているのなら、ぜひ参考にしてください。
目次
コーポレートブランドとは?
商材を販売するためには、商材に対してのイメージ戦略が大切ですが、コーポレートブランディングを行えば、企業そのものが価値を持つことになります。
例えば「TOYOTA」「資生堂」「SONY」など、名前を聞いただけで商品の価値が保証されていると感じられる企業は、コーポレートブランディングが成功していると言えるでしょう。
消費者はコーポレートブランドの確立している企業の商材は「信頼できる」と感じ、その他の企業の商材よりも優先して購入します。
コーポレートブランディングには長い時間が必要
コーポレートブランディングを開始しても、残念ながらすぐに成果は得られません。コーポレートブランディング活動は、何年もの時間をかけて商材の品質や企業としての信頼を獲得・蓄積していくことで、企業や商材に関してのイメージが構築されるのです。
数週間や数ヶ月以内の効果を得たいのであれば、コーポレートブランディング以外の方法を検討するべきでしょう。
コーポレートブランドで重要視するべきポイントとは?
コーポレートブランディングでは、4つの価値を意識する必要があります。自社と自社商材の価値は何かを考えてみましょう。
・実利価値:商材の品質・性能・利用用途など消費者に与える実利から得られる価値
・感性価値:デザイン・イメージなど消費者の感性にフィットして得られる価値
・共鳴価値:自己表現・社会実現など消費者の自尊心が満たされることで得られる価値
・情緒価値:実体験・実感など消費者が感じた気持ちから得られる価値
これらの4つの価値を組み合わせることで、コーポレートブランドが確立します。
コーポレートブランドのメリットとは?
コーポレートブランドを構築することで、企業が得られるメリットは次のようなものです。
コーポレートブランドのメリット1:競合との差別化ができる
コーポレートブランディングが成功すれば、企業全体のイメージが良くなり、商材と企業名の両方が消費者の記憶に残るでしょう。
競合との差別化も行いやすく、多くの選択肢の中から自社商材が選んでもらえる確率が高まります。
例えば、名前を知らない企業と良いブランドイメージを持っている企業の商品が、同程度の品質・価格で並んでいたら、消費者は良いブランドイメージを持っている企業の商品を選択するでしょう。
今後新しい商品を展開する場合も、コーポレートブランド力があれば、顧客に安心感がある状態でのスタートになります。
コーポレートブランドのメリット2:企業の社会的な価値を生み出せる
コーポレートブランドが明確な企業は、消費者からの信頼度が高くなり、社会的な価値のある企業だと認めてもらいやすくなります。
信頼度や将来性の高さは、消費者だけでなく株主にも良い影響を与えるでしょう。つまり、コーポレートブランディングは、資金調達など企業の長期的な運用にプラスの効果があるということです。
コーポレートブランドのメリット3:社員は自分の会社に誇りを持てる
多くの消費者に信頼され、認知度の高い企業の社員は自分の会社に誇りが持てます。高いモチベーションが維持でき、コンプライアンス意識も向上するでしょう。
また、社員がやりがいを感じて業務に取り組めば、必然的に生産性が向上し、企業全体での成長が期待できるでしょう。
さらに、企業の目指す方向性が明確になるため、社員が同じ方向を向いて業務を進められるようになります。
コーポレートブランドのメリット4:優れた人材を集めやすくなる
認知度や評価の高い企業には優れた人材が集まりやすくなります。企業のイメージで就職先を選択することは、珍しい話ではありません。
つまり、これから想定される高齢化社会による労働力不足にも対応できると言えるでしょう。
まとめ:コーポレートブランドとは?コーポレートブランディングのメリットなどを紹介!
いかがでしたか?コーポレートブランドのメリットには、
・競合との差別化ができる
・企業の社会的な価値を生み出せる
・社員は自分の会社に誇りが持てる
・優れた人材を集めやすくなる
などがあります。コーポレートブランディングには何年間も時間がかかりますが、企業の売上だけでなく成長も左右するメリットが得られるのです。
自社の価値を客観的に考え、コーポレートブランドを確立しましょう。