社員が自社の企業理念・ブランド価値を十分に理解できていなければ、ブランディングは成功しません。
そのため、まずは社内でのブランディングである「インナーブランディング」を行うことが重要です。

社員が自社の目指すもの・強みを把握した上で業務を進めれば、企業活動に良い影響を与えるでしょう。この記事ではインナーブランディングについての基本的な知識やメリットをまとめました。

これからインナーブランディングに取り組みたい・アウターブランディングが上手くいかないと考えているのなら、ぜひ参考にしてください。

インナーブランディングとは?

冒頭でもお伝えしたように、インナーブランディング（インターナルブランディング）は企業理念や自社の価値観を社員に共有するために行います。

インナーブランディングが社内向けのブランディングであるのに対して、社外向けのブランディングは「アウターグランディング」と呼ばれます。

両方のブランディングへの取り組みによって、社内外で一貫性のあるブランドを構築できるのです。インナーブランディングはアウターブランディングの土台と言える部分であるため、インナーブランディングが上手く行われていない企業では、自社の価値を社外にアピールできなくなってしまうでしょう。

インナーブランディングのメリット

インナーブランディングが上手くできていなければ、アウターブランディングも成功しないということをお伝えしましたが、インナーブランディングにはそれ以外にも多くのメリットが存在します。

ここでは、インナーブランディングの代表的なメリットを紹介していきます。

企業の求めるアウターブランディングが行いやすくなる

インナーブランディングが正しく進められていない企業では、企業が本来求めているブランディングと違った方向性でアウターブランディングや新規事業・新商品開発が行われてしまう恐れがあります。

その結果、企業の価値や企業理念とブランディングにズレが生じてしまうでしょう。インナーブランディングが成功していれば、このようなズレは発生せず、社員全員が同じ意識を持って業務を進められるようになるのです。

社員の定着率が向上する

インナーブランディングが行われれば、社員が自社の価値を認識でき、自社に愛着を持ってくれるようになります。企業と社員に信頼関係が生まれることで、社員の定着率も上がるでしょう。有力な人材が離職してしまう問題を防ぐ効果が得られます。

また、新しい人材を確保する時には、インナーブランディングによって自社の価値を正しく伝えられるため、最適な人材を集めやすくなります。

組織全体のパフォーマンス向上につながる

社員が自社の企業理念について理解を深めれば、社員同士が連携して目標に向けて進めるようになります。

社員が同じ方向を向いて物事を判断できるため、新規事業や新商品開発はもちろん業務改善にも積極的に取り組めるでしょう。

つまり、インナーブランディングには組織全体のパフォーマンスを向上させる効果があるのです。

インナーブランディングの注意点

インナーブランディングには多くのメリットがあることをお伝えしましたが、知っておくべき注意点もあります。
注意点を把握し、インナーブランディングが失敗しないようにしてください。

価値観の共有を強制しないようにする

インナーブランディングでは社員に企業の価値観を伝えていきますが、価値観を強制するような風土になってしまうと、違った価値観の社員の排除につながる恐れがあります。

同じ価値観の人間ばかりが集まると、新しい発想が生まれにくくなり、企業の成長に悪影響を与えるでしょう。
インナーブランディングの目的は企業の価値観を知ってもらうことであり、強制することではありません。
多様性を重要視し、無理強いにならないようにしてください。

インナーブランディングはすぐに効果が出るものではないと理解する

インナーブランディングはアウターブランディングと同じように、導入してすぐ効果が得られるものではありません。
社員全員に企業理念や価値観を浸透させるためには、中長期的な期間が必要だと知っておきましょう。

まとめ：インナーブランディングとは？特徴やメリットなどを解説！

いかがでしたか？インナーブランディングとは、社員に企業の企業理念や価値観を理解してもらうための取り組みです。
インナーブランディングを行うメリットには

・企業の求めるアウターブランディングが行いやすくなる
・社員が企業への愛着・忠誠心を持ちやすくなるため、定着率が向上する
・組織全体ののパフォーマンス向上につながる

などがあります。
多くの方は社外に向けてのブランディングであるアウターブランディングを重要視してしまいがちですが、アウターブランディングを成功させるためにはインナーブランディングが欠かせないことを知っておきましょう。